はじめに
四国には木造の五重塔が5基あります。その内、四国八十八ヶ所霊場には4カ寺にあります。
いずれも明治以降の建造ではありますが、それぞれがそれぞれのお寺にふさわしい景観の一部となっています。
お寺にとっては、五重塔を建造することも維持することも大変なことですが、一般人にとってはお寺には五重塔があるもので、無いと少し寂しいかなと思えるものです。
五重塔とは
そもそも五重塔は仏舎利(釈迦の遺骨)を祀るために古代インドで造られたストゥーパが起源なので、仏教にとってはとても大切な仏塔ということです。
日本で最も古いのは法隆寺の五重塔で、高さ31,5mあります。
日本で一番古いだけでなく、世界最古の木造五重塔です。
三重塔とか七重塔、九重塔といった多層塔があったりもするのですが、お寺の塔といえば五重塔のイメージが強いのではないでしょうか。
四国の五重塔
県別
香川県……善通寺、志度寺、法然寺、本山寺
高知県……竹林寺
高さ
1、善通寺 45m
2、志度寺 33m
3、本山寺 31,5m
4、竹林寺 31m
5、法然寺 25m
古さ
1884(明治17)年 善通寺(香川)
1910(明治43)年 本山寺(香川)
1950(昭和25)年 志度寺(香川)
1980(昭和55)年 竹林寺(高知)
2011(平成23)年 法然寺(香川)
75番札所善通寺の五重塔
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70番札所本山寺の五重塔
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86番札所志度寺の五重塔
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法然寺の五重塔
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31番札所竹林寺の五重塔
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おわりに
五重塔は参拝者にとっても地域の人々にとっても、ランドマークとしてお寺のシンボル的な建物です。
木造の五重塔は、どこのお寺にもあるわけではなく、あることが珍しいぐらいだと思います。
建造することも難しいことですが、維持・管理をすることも大変です。
宮大工さんにとって、解体修理をする機会に恵まれることは、とても誇らしいことだと聞いたことがあります。
木造の五重塔が地域の中の景色に溶け込んでいる風景が、いつまでも続いて欲しいと思います。