定年後の生活ブログ

定年後に行政書士となり、四国のことを発信しています

「有難う」の元になったお話が「盲亀浮木」

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オルレア

盲亀浮木の思い出

先日、テレビを見ている時に、

チラッと「盲亀浮木(もうきふぼく)」という言葉が出てきました。

35年ぐらい前に、ある講演会で

お坊さんが「盲亀浮木」のことについて

話をしていたことを思い出したのです。

海の中にいる目の見えない亀が

たまたま水面に頭を出したら、

浮かんでいた穴の開いた木に首を突っ込んだ、

というものでした。

何を言っていたのかは忘れてしまいましたが、

この部分だけは覚えていたのです。

まず現実にはあり得ないようなことなので

印象に残っていました。

「盲亀浮木」の意味

「雑阿含経」十六に出てくる仏教説話ということで、

「盲亀浮木」は「有難う」の元になったお話のようです。

ある時、お釈迦様が阿難という弟子にたとえ話をしました。

大きな広い海の中に、

目の見えない亀が住んでいました。

この亀は百年に一度だけ水面に浮かびあがります。

浮かび上がった時に、

たまたま漂っていた穴の開いた木に

首を突っ込むことはあるか、

というものでした。

まず無いと言ってもよいほどの話なのですが、

ひょっとして有るかも分からない、

というものです。

有ることが難しいけれども、無いとも言えない。

つまり、めったにないということです。

めったにないから有難いということで、

「有難う」(ありがとう)となったようです。

人間が生まれるということは、

有ることが難しい、

つまり「有難い」ことであるとおっしゃった、

ということです。

最後に

昔、聞いた講演は

「有難う」の由来について話していたんだということが、

今になって得心したという訳です。

なかなか無いことだから「有難う」

と言って感謝することが大切なんだよ、

という教えだと思いました。

なるほどと思うと同時に、

それにしてもよく「盲亀浮木」のような荒唐無稽な話を

考え付いたものだと感心しました。