定年後の生活ブログ

定年後の徒然なる事柄の記録

農業高校で小型車両系建設機械の特別教育を受講

 

はじめに

 農業高校では、希望する生徒に対して「小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育」の申し込みをしており、学科と実技の講習科目を受講すると修了証が交付されます。

小型車両系建設機械の運転の業務に係る特別教育とは何?

小型車両系建設機械とは

 小型車両系建設機械というのは、簡単に言うと小さいユンボのことです。ユンボというのはショベルカーとか油圧ショベルと言って、工事現場などで動いている機械です。土を掘ったり盛り上げたり、これがないと工事になりません。

小さいものから大きいものまであるのですが、今回受講するのは3トン未満の小型のものです。これ以上の大型のものになると、また別の講習を受けなければなりません。

昔はこのような安全講習が十分でなかったため、多くの方が工事中に亡くなっており、労働災害に遭われていたため、そうしたことから労働安全衛生法により講習が義務付けられていったようです。業務でユンボを操作する場合は、この特別講習を受けていなければなりません。 

メーカーで違う操作の仕方

 ユンボの操作の仕方はコマツ、日立、三菱、クボタなどのメーカーごとに違っています。ユンボは前進後進だけでなく、アームの操作をしなければならないので、操作のためのレバーが何本もあって複雑です。操作の仕方が統一されているわけではないので、メーカーが違うと操作の仕方が違い、ベテランの方でも戸惑ってしまうようです。近年では、統一した操作の仕方に変わってきているようです。

警察が実施している運転免許とは違い、建設機械メーカーが法令に則して実施している特別教育を受講すると終了証がもらえる仕組みです。

農作業でも必要

 

 小型車両系建設機械にはユンボだけでなくブルドーザーやホイールローダーと言ったものもあります。農業は土と関係している産業なのでこういった機械を使用して、整地をしたり、運搬をしたり、積み込みをしたりといった作業をする場合があります。機械の操作も出来るに越したことはありません。

 現代の農業は機械でするものです。

 夏休み前の土曜日と日曜日に講習が行われました。私もユンボの操作をしてみたいと思い、講習費を事前に支払って申し込みをし、生徒と一緒に参加しました。 

1日目の講習は時間いっぱいの座学

 小型車両系建設機械の特別教育は、学校の農場にある教室で1日目の講習授業を、2日目はユンボを使った実技講習の日程で行われます。講師の方はコマツ教習所(株)のベテラン指導員が来られました。

1日目の講習日程

 

 1日目、講師の方から最初に注意事項があり、労働局よりの指導で時間厳守ということでした。しっかり学んでもらうため睡眠学習もダメだということです。結構きちんと厳しく講習が行われるようで、少し緊張しました。

①時間目から④時間目までは各90分、⑤時間目が60分の合計420分の座学でした。講師の方の時間配分に、少しぐらいのゆるぎはあるかなと甘い考えもあったのですが、時間通りのきちんとした講義でした。扇風機は回っていたのですが、気温が暑くて、おまけに眠くて、こんなにも長く生徒として講義を聞いたのは久しぶりだったので、本当に大変でした。

それだけ学んでおかなければならないことが多いということです。生徒たちもよく頑張って聞いていたと思います。私は生徒たちの手前、しっかりと聞いておかなければならず、かなりの苦行でした。 

講義内容

 テキストは第1章~第4章、参考資料を含めて170ページもあります。講師の方が、これを説明を加えながら順次見ていきます。

第1章:エンジンや電気系統の構造や取り扱いについての知識を学びます

 

 主に建設機械ではディーゼルエンジンが使用されているのですが、その作動原理であるピストンについて学びました。オフロード法によって燃料は排ガス規制のため軽油使用が義務図けられているそうです。

走行に関する装置とか操作方法を学びます。特に傾斜地での走行は危険を伴うということで十分、注意しなければならないことを指摘されていました。

第2章:作業に関する装置やその取扱いについて学びます

 

 ここでは建設機械に関わる専門的な用語が開設されます。初めて聞く言葉ばかりで、その意味を理解するのに苦労します。さらに作業をする装置の名称やその取扱い方を理解します。イラストを見ながら、例えばユンボの先についているブーム・アーム・バケット・油圧シリンダーといった名称を知り、操作をするためのレバーについて学びます。

また作業時の安全心得についても説明がありました。 

第3章:運転に必要な力学を学びます

 力の3要素とか力のつり合いとか、物理の分野の話でした。あと質量とか重心とか、加速度・遠心力・慣性力といった文系の私としては理解に苦しむ分野もありました。重心の高い機械が複雑な地形の中で、土を削ったり移動したりする場合に、このような物理の基本的な知識が必要になるということのようです。 

第4章:関係法令について学びます

 厚生労働省の統計によると、昭和36年全産業で6、712名の方が労働災害で亡くなっています。この内の2、652名が建設業の従事者です。こうした事態を受けて、昭和47年に労働安全衛生法が施行されました。以後は、犠牲者が減少していますが、平成27年には全産業で972名、この内、建設業で327名となっています。

特別教育の講習が行われるようになったのは、多くの労働災害による死者を減らすために、法令によって義務付けられるようになったということです。法律、政令、省令などの内容について学びました。

 

数は減少していますが、それでもなお、多くの方が危険と隣り合わせの作業の中で犠牲になっていることを学び、この講習の大切さを改めて認識させられました。 

2日目の講習は実技

 午前の実習 

 2日目は、実技講習です。ヘルメットをかぶり小型ではありますが、実際にユンボの操作を練習します。安全最優先なので、まず様々な注意事項がありその指示に従いながら一度に全員は出来ないので、順番に交代しながら行います。

操作のいちいちに指さし確認を忘れてはなりません。はじめにゆっくりと前進後進をしますが、簡単なようで慣れないことなので少し難しく感じました。この後、アームの操作や旋回などの練習が午前中にありました。

午後の実習

 午後には、実際に土を掘ったり埋め戻したりする実践的な実技を行いました。アームで土を掘るのですが、アームの先にあるバケットを思い通りに動かすことが出来ません。両手を別々に動かすのでこんがらがってきます。やっと掘り出して、今度はその土を埋め戻します。やっぱりレバー操作に慣れていないので悪戦苦闘です。それでも初めての実践的なユンボ操作なので、とっても楽しく操作をすることが出来ました。

お天気が良く快晴だったので気温が上昇し、厳しい暑さの中で行いました。現場で働いている方々は、暑さ寒さに関係なく仕事としてしなければならないことを思うと本当に大変であると感じました。 

 終了証を頂きました

2日間に渡り、暑い中ではありましたが充実した講習を受けました。講習の終了証は後日、送られてくるというので楽しみです。

その終了証がやって来ました。プラスティック製のカードで本格的です。いつかもう一度、本格的にユンボを操作したいと思っています。