定年後の生活ブログ

定年後の徒然なる事柄の記録

大学進学と農業高校で成長する生徒の物語「銀の匙」(その4)

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餅つきの石臼

 はじめに

 

 「銀の匙」(荒川弘)は農業とは縁もゆかりもない都会育ちの主人公、八軒勇吾が農業高校に入学してからの成長の様子を描いています。

漫画を通して農業高校がどのような所かを知って欲しいと思います。

農業高校からの進学

農業高校からもたくさんの生徒が進学します。私の勤務していた高校では進学と就職が半々ぐらいでした。進学先は大学・短大・専門学校等と多岐に渡っています。進学する場合はほとんどが推薦です。 

漫画に出てくるアキのように推薦入試で国立大学の農学部に進む生徒もいます。国立大学にはほとんど農学部あるので、農業高校からの生徒を結構たくさん受け入れてくれています。

もちろん推薦入試には、高校での成績(評定平均値)がまずもって良くなければなりません。更に小論文や高校での活動なども評価されます。

そうした推薦入試を経て入学した生徒は普通科出身の生徒とは違い、早くから専門的なことを学んでいるので大学でも活躍しているようです。

 

第10巻・・・ソーセージ作り

 正月になったので寮のみんなは家に帰ってしまいます。八軒は親と会いたくないので寮でお正月を迎えることになりました。

 農業高校には飼育している動物がいるので正月も関係ありません。誰かが面倒を見ることになります。蝦夷農高校では先生方が年末年始関係なく、動物の世話をしているようです。例年なら生徒がいないのですが、今年は八軒が残っています。八軒も動物の世話手伝いました。先生方と一緒に蝦夷農産の食材を使って、年越しそばや餅つき大会をして楽しんでいます。

正月が明け、学校が再開されると、注文していた豚肉3頭分が届いていました。これをベーコンとソーセージにしてみんなで食べるとともに販売もすることになりました。

八軒は今度はソーセージ作りに挑戦です。本格的なソーセージ作りの工程が細かく描かれています。

農業高校は生産物を販売しています。これは、自分たちが生産しているものを販売することで、消費者と触れ合うことと様々な声を聞いて今後の生産活動に生かしていくためです。どこの農業高校もやっていることなのですが、販売の日は多くの方々が農業高校の農産品を求めて大賑わいです。

蝦夷農でも野菜や肉の加工品を販売しているようです。八軒は自分たちが作ったベーコンとソーセージを販売します。値段をいくらにするのか、パッケージはどうすれば売れるのか、販売の実践を通じて多くのことを学んだようです。特に蝦夷農産なら間違いないと言って買ってくれるお客さんの声を聞いて、蝦夷農がこれまで培ってきた信頼というブランドの重みを感じたようです。

八軒のお兄さんがロシア人の奥さんを連れて蝦夷農高校へやって来ました。おおらかな嫁さんたちと八軒は農高を案内しながら楽しく過ごします。結婚したので兄は「東大現役合格」を売りにしてネットで家庭教師をしていると話をしています。八軒はブランドよりも自分自身を見てもらいたいと感じたようです。

冬の祭り会場で学校を辞めた駒場に再会します。駒場が辞めたことで、他の生徒もいろいろと思うところがあったようです。そのことを駒場に語ります。それを聞いた駒場にも心境の変化があったようです。

第11巻・・・退寮

3年生が卒業の時期が近づいてくると、八軒も将来のことを考えるようになります。

そんな時に、仲間と会社を立ち上げて上を目指したいと考えだします。会社立ち上げのことを調べだすと、そのためには寮を出てアパートに住み、父親に出資してもらわなければなりません。意を決して電話しますが、企画書もビジョンもないようなことは会議にも掛けられない、時間の無駄だと言われます。

一方、アキは八軒の手助けのお蔭で成績も少しずつ上向いてきました。この時、進路の先生から推薦入試のことについて教えてもらいます。大蝦夷畜産大学の推薦入試は、調査書の評定平均値が全体で3,8以上、数学・理科・英語が4,3以上それと小論文試験、面接です。これを知ったアキはそれに向かって頑張る決意をしました。

退寮の日に校長先生が「銀の匙」の話をしてくれました。「銀の匙」は子供が生まれると食いっぱぐれが無いようにとの願いからプレゼントするのが普通ですが、中には、毎年、誕生日になると一本ずつプレゼントする親がいます。

職人さんが魂を込めて作ったスプーンを毎年貰っていると、大きくなった時には一そろえ出来ます。出来上がったものは子供の・家族・職人の歴史であり、一財産ともなります。今あるものは誰かが積み上げたものを、使わせてもらっているということです。

大蝦夷農高の寮も同じです。寮に来てくれてありがとう。

第12巻・・・起業

 蝦夷農祭で馬を見て入学を決めた新入生が春休みに馬術部を見学に来ました。蝦夷農祭でやったことが実を結んだようです。父親に企画書を送ってみますがボツにされてしまいます。

みんなで事業のネタを話し合う中で、「蹄耕法」で廃牛に付加価値を付けるプロジェクトを始めることになりました。

アキは推薦入試の小論文対策を始めています。

豚の飼育担当の富士先生は自分の夢である猟師になるため学校を辞めることになりました。学生起業とか国立大学を目指すとか、生徒のチャレンジに背中を押されたようです。

豚の放牧を事業化するために大川先輩が社長で八軒が副社長ということになりました。アキの家で協力してもらって準備を始めます。

大規模に放牧を行っている牧場にも見学に行き様々なことを学んできます。初めて出荷した豚でピザを作って売るのが八軒の考えでした。さて結果はどうなるのでしょうか。