はじめに
箸蔵寺へはロープウェイで上がることができます。
金毘羅さんともゆかりがあり、江戸時代はこんぴら歌舞伎が盛んに行われていたので、そのせいか七代目市川団十郎とも縁があります。
箸蔵山ロープウェイについて、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
境内
案内図
仁王門
ロープーウェイから見た仁王門
鞘橋
仁王門から落ち葉のじゅうたんを歩いて上って行くと、谷をまたいだ橋があります。
本坊
鞘橋から400段余りの階段を上がった所に本坊があり、国重要文化財です。
本坊にはロープーウェイでも行くことができ、ロープウェイの箸蔵寺駅を降りたところに本坊とがあります。
護摩殿
本坊の隣には本殿まで登ることのできない参拝者のために建立された護摩殿があります。国重要文化財です。
護摩殿の前には七代目市川団十郎が奉納した灯籠が2基ありました。
七代目市川団十郎が奉納した灯籠について、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
ぼけ封じ観音
西国三十三観音霊場の第二十八番「ぼけ封じ観音」さまです。
般若心経昇経段
護摩殿から本殿へ向かう階段はかなり勾配がきつくなっています。
この階段は278段あり般若心経の文字数と同じです。
階段の1段1段に般若心経の一文字が石板で張り付けられており、踏みしめながら昇って行けば功徳を得られるとされています。
鐘楼
国重要文化財です。
薬師堂
薬師如来さまがまつられており、国重要文化財です。
天神社
国重要文化財です。
御本殿
般若心経の階段を昇りつめた先にあるのが、ご本尊である「金毘羅大権現」をおまつりしている御本殿です。
豪壮ではありますが華麗な彫り物が多用されている国指定の重要文化財です。
観音堂
縁起
箸蔵寺は弘法大師空海が開いたとされています。
弘法大師が箸蔵山の不思議な瑞気(ずいき)に導かれて山を登ってみると、金毘羅大権現に出会い神託を受けました。
「箸を挙(あ)ぐる者、我誓ってこれを救わん」というものです。「箸を挙ぐる者」というのは、ご飯を食べるときにはすべての人が箸を使っているということで、すべての人をみんな救いなさいということです。
ここに弘法大師が金毘羅大権現の御告げによってお寺を創建したということのようです。
さらに「天狗の箸運び伝説」というのもあり、天狗がこんぴらさんの祭りで使われていた箸をこのお寺に運んで納めたというものです。
それで箸蔵寺は「金毘羅奥の院、箸蔵山」とも言われています。
確かに本殿の左右には、天狗の額が掲げられていました。
こうしたことから、古来、讃岐にある金刀比羅宮との関係が深いのではないか、と思われます。


霊場巡拝
お遍路さんといえば四国八十八か所巡りが有名ですが、その他にもいろいろな霊場巡りがあります。
箸蔵寺は八十八か所ではありませんが、次のような霊場として知られています。
四国別格二十霊場の十五番札所
弘法大師は四国に数多くの足跡を残しています。
八十八か所霊場の他に番外霊場として創設されたのが四国別格二十霊場です。
八十八か所に二十霊場を加えると百八となります。
すべての霊場を巡ると人間の持つ百八の煩悩がなくなると言われています。
御影堂
弘法大師様がまつられています。
四国三十六不動霊場の四番札所
不動明王は私たちの煩悩を焼き尽くし守ってくれます。
この不動明王を手助けする眷属(配下の神様)の三十六童子を信仰することで悪霊を退散させ守護してくれ長寿をもたらすとされてます。
箸蔵寺では光網勝童子が祀られています。
大聖不動明王
おわりに
まさに深山幽谷の中に厳かにも神秘的にたたずんでいる箸蔵寺でした。
多くの参拝者が霊験あらたかなご利益を求めてお参りするのにふさわしい場所だと感じます。
きっと優しくて、広い心持ちで私の願い事を聞いてくれると信じ、煩悩から来るさまざまな願い事をさせてもらいました。
仁王門の下にある高灯篭