多度津(香川県)とは
1694年に丸亀藩の支藩として1万石を分封されて多度津藩となりました。多度津に陣屋が設けられ城下町として賑わいます。
1838年に多度津港の改修工事がなされてより、金毘羅参りの船着き場、北前船の寄港地として繁栄します。
明治になると多度津港を拠点として鉄道が敷設されました。
交通の要衝であった多度津には、四国初の測候所、一等郵便局、電灯会社が設立され、四国近代化の発祥地として繁栄していきます。
四国鉄道発祥の地
1889(明治22)年、讃岐鉄道株式会社が多度津を起点として丸亀~琴平間の15,5kmで営業を開始しました。
当時の駅舎は、現在地より西へ1kmの地にありました。現在は「サクラートたどつ」という町民会館になっています。
1913(大正2)年、現在の駅舎に新築移転しています。
多度津駅前に8620形蒸気機関車の車輪が記念に保存展示されています。
多度津町立資料館
多度津にゆかりのある文化財を収集して展示し、後世に伝えることを目的に開館したものです。
資料館は旧多度津藩士の浅見家からの寄贈を受けています。
武家づくりのお屋敷の外観も残っており、江戸時代の風情を感じることが出来ます。
入り口の隣には、昔の古い手押し消化ポンプがありました。
「高見八幡宮奉納模型和船」中に入ると、大きな和船の模型が目に飛び込んできます。
1755年、多度津沖に浮かぶ高見島の神社に奉納されたもので、塩飽諸島の優れた船大工によって製作されました。
当時の造船技術を伝える貴重な模型です。
昔懐かしい生活の品々が展示されています。
速水史郎さんの作品
速水史郎さんは多度津町出身の世界的に有名な彫刻家です。その速水さんの地元ということで作品が設置されていました。
1927年に生まれた速水さんは、徳島工業専門学校(現徳島大学工学部)を卒業して地元の多度津中学校の理科教師になりますが、彫刻が好きだったようで美術教師に変わっています。以来、多くの作品を多方面に残されておられます。
桃山隧道のデザイン「太陽と桜・月と桜」
香川県立多度津高校のモニュメント「創立60周年 1981Möbius(メビウス)」
桜川に架かる極楽橋モニュメント「阿吽の呼吸」
速水さんの作品は道の駅「たからだの里」にもあります。詳しくはこちらです。↓↓
おわりに
多度津は現在でも工業の町として発展しています。また、予讃線と土讃線の結節点としても重要な役割を担っています。歴史的に海陸における交通の要衝であったことから、産業や交通の分野で大きな役割や貢献を果たしていたことを知ることが出来ました。