はじめに
鎌田ミュージアムは鎌田醤油グループが運営する「鎌田共済会 郷土博物館」「四谷シモン人形館」「小沢剛 讃岐醤油画資料館」からなります。
隣接している「香風園」と合わせて歴史や文化を堪能できる場所です。
鎌田醤油は創業230年の老舗しょうゆメーカーでもあります。
シュールな球体関節人形が展示されている「四谷シモン人形館」についてはことらをご覧ください。↓↓↓
郷土博物館
坂出の実業家鎌田勝太郎によって1922年(大正11)年に、図書館として建設されました。
地上3階建て鉄筋コンクリート造の建物です。
近隣にあった郷土博物館が都市計画によって取り壊されたため収蔵資料を図書館に移し、1992(平成4)年、郷土博物館として開館しました。
1998年(平成10)年、香川の近代化遺構として国の有形文化財に登録されています。
大正時代の雰囲気があちこちに息づいている建物です。
明治の電話機
玄関を入った所に1902(明治35)年製のテルビル磁石式甲号卓上電話機が展示されていました。
ハンドルを回して発電し、交換手を呼び出して相手の電話番号を伝え、線をつないでもらってから通話するということです。
貴重な初期の電話の実物を見ることが出来ました。
展示室
第1展示室
古代から江戸時代までの貨幣の展示です。古墳から発掘された皇朝十二銭もあります。
第2展示室
江戸時代に武器の製作や測量の分野で活躍し、坂出塩田を開いた久米通賢についての資料がたくさんあります。
第3展示場
久米通賢が実地に測量した、高松藩領内の実物大レプリカを展示しています。
讃岐醤油画資料館
歴史を感じさせる商家が資料館になっています。
表は商店街の通りですが、完全にシャッター通りになってしまっていました。
醤油を使った芸術作品が展示されているのは、りっぱな大黒柱のある豪壮で堅牢な造りの家でした。
醤油で絵が描かれていた?弘法大師により中国から日本にもたらされた?
何だかよく分かりませんが、絵を醤油で書いていたなどと聞いたこともないので、興味津々で入館しました。
醤油画を描いたのは小沢剛さん。名画をもとにして想像と妄想によって描かれたということです。
彼の醤油画を知った鎌田醤油の社長さんが醤油画資料館を作ってしまいました。
実際に醤油画を体験するコーナーもあり、いくつかのミニ作品が飾られていました。
古い本物のホーロー看板かと思いきや、よく見ると醤油画資料館のものでした。
香風園
鎌田勝太郎氏によって明治の終わりに作庭されました。1956(昭和31)年に坂出の市民公園として開園されましたが、平成になって築堤当時の様子に復元・整備されました。
池泉回遊式の日本庭園と芝生公園で構成されています。
お土産
鎌田ミュージアムの3館を巡って、スタンプを押してもらうと鎌田醤油蔵元直売所でオリジナルグッズを貰えます。
だし醤油のパックをいただきました。
おわりに
坂出に、こんなにも楽しめるミュージアムがあることに驚きました。公立の施設とは違ったユーモアや特色のある独特の施設でした。
古いものと新しいものが融合した素敵な場所なので、いつまでも存在して欲しいものです。