はじめに
土佐清水市立竜串貝類展示館である海のギャラリーは、2003(平成15)年に日本建築学会に文化遺産として建築百選に認定されています。
女性建築家の林雅子氏によって設計された建物は、シャコガイをイメージしており、真っ白な屋根と青壁が印象的なモダン建築です。
海のギャラリー
森の中にたたずんでいるような、洒落た建物でした。
建築家の林雅子氏による設計
北海道旭川市で1928(昭和3)年に生まれた林氏は、日本女子大学家政学部生活芸術科住居専攻(第1期生)を経て、女性建築家の草分け的存在である建築家となっています。
1981(昭和56)年には女性として初めての日本建築学会賞を受賞しました。
母校では優れた女性建築家の育成を目的とした林雅子賞が創設され、偉大な先輩として顕彰されています。
海のギャラリー正面より
ギャラリーの展示
海のギャラリーは珍しい貝類がたくさん展示されている展示館です。
テラマチダカラ、オトメダカラ、ニッポンダカラの日本の三宝といわれている貝をはじめとして、大きいもので1m以上、小さなもので1mm以下のものまで約3,000種50,000点を展示しています。
1970(昭和45)年には昭和天皇も訪れており来館者も多かったのですが、年々、減少したことから廃館の危機もあったようです。
1F展示室全景
1Fの展示
タカアシガニとニホンカワウソ
2F展示室へ
2F展示
おわりに
とてもかわいらしく洗練された建物で、展示品も地味ながら珍しいものばかりです。
竜串にある他の観光地に比べると、目立った華やかさはありませんが、素敵な空間を味わうことのできる場所として、もっと多くの方に知ってほしい展示館だと思いました。
サンゴの標本
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