はじめに
徳島県松茂町は、吉野川河口のデルタ地帯に位置しており、古くから数々の水害に見舞われた地域です。
今回紹介する資料館は、たびたびの水害を受けながらも新田を開き、生活や農業を営んできた先人たちの歴史や民俗文化と、阿波の民衆が愛してやまない人形浄瑠璃の2つをテーマにしています。
一箇所で、松茂町の歴史と人形浄瑠璃を一度に学べる施設となっています。
徳島県松茂町
縄文時代、松茂町は浅い海底であったようです。
鎌倉~室町時代に、自然に陸地になったところに人々が住みはじめ、江戸時代になると干拓がおこなわれ、今と同じような地形になっていきました。
1938(昭和13)年からの飛行場建設をきっかけとして、区画整理が行われています。
現在、この地には徳島空港がありますが、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
空から見た松茂町
松茂町歴史民俗資料館
松茂町は吉野川の河口にあるために、たびたび水害をはじめとした自然災害をうけてきました。
厳しい自然環境の中ですが、この地で生きてきた松茂の人々の暮らしに関する多くの農業や漁業についての資料が展示されています。
人背つぎ獅子舞と大凧
生活の中での楽しみであった祭りや行事についても紹介されています。
人形浄瑠璃芝居資料館
阿波の民衆が愛した伝統芸能「阿波の人形浄瑠璃芝居」についての展示です。
江戸時代以来、藩主であった蜂須賀家の庇護があった人形浄瑠璃芝居は、阿波の人々にとって大切な娯楽でした。
数百年にわたって受け継がれている阿波人形浄瑠璃芝居は、1999(平成11)年に国指定重要無形民俗文化財に指定されています。
棟方志功「四国十二景版画」1973年
棟方志功の版画にも阿波の人形浄瑠璃があります。
阿波人形浄瑠璃については、こちらもご覧ください。↓↓↓
おわりに
水害をはじめとして自然災害が多発する地理的環境の中であっても、松茂の人々はたくましく生活し、豊かな文化をつないできた様子を知ることができました。
追記:居上真人(いがみまさと)作
道の駅「公方の郷なかがわ」(阿南市那賀川町)にも、居上真人(いがみまさと)さんの作品があります。
詳しくは、こちらをご覧ください。↓↓↓