はじめに
12月、冬の寒い時期に、お寺で花手水をしていると聞いて見に行きました。
香川県三豊市にある薬王寺というお寺です。
静かな山あいの農村にひっそりと佇んでいる小さなお寺に、色鮮やかなかわいいお花が浮かんでいる石の鉢がありました。
通称「ぼたん寺」といわれています。4月になってぼたんの花が咲くころに、再び見に行きました。
境内のあちこちに、色とりどりのぼたんが咲いていて、テンションが上がります。
ぼたん寺
春になるとぼたんの花が咲き誇り、「ぼたん寺」とも言われています。
ぼたんは中国が原生地で、奈良時代に遣唐使によって日本にもたらされました。
ボタンの根は薬草として重宝されており、また、別名「富貴草」とも言われて、古来より縁起の良い花とされています。
薬王寺には150種500株のぼたんが植えられていて、毎年、4月の後半にはぼたん祭りが開催されています。
山門を入った所に石灯籠があり、上が狛犬、下にぼたんが彫られているようです。
春の花手水
冬の花手水
山門を入ってすぐの所にあるお地蔵さまに、お花が供えられていました。
かわいいサンタさんも置かれています。
宗教に関わりなく、仲良くありたいものです。
本堂前の石の花挿しにもありました。赤・ピンク・青・白の花が鮮やかです。
よく見るとハートの形をしています。青・白・ピンクの色づかいが素敵ですね。
昔の火鉢でしょうか、ここも鮮やかな青と黄色の花でハート型になっています。
火鉢の深い紺色とよくマッチしていてきれいです。
縁起
明治時代までは近くの菅生神社の別当寺でしたが、神仏分離令により分離されて、現在は真言宗善通寺派に属しています。
菅生神社は鎌倉時代前期の1226年の創建と伝えられている古刹です。
境内
本堂
本尊は薬師如来様です。
大師堂
197(昭和52)年に建立され、弘法大師像はいわゆる「目引大師」といわれています。
これは十大弟子の一人である真如(高岳親王)の筆によるもので、お大師様が自ら両目に筆を入れたとされています。
ちなみに高岳親王は平城天皇の第3皇子でしたが、出家して空海の弟子となります。
仏法を求めて唐に渡り、さらに海路、天竺を目指しましたが消息不明となっています。
マレーシアのジョホール・バルの日本人墓地に供養塔があるようです。
おわりに
春になって、ぼたんが咲き誇る薬王寺もすてきです。気温が温かくなって花が咲くと、心も‶ほんわか”してきます。
春になるとぼたんが咲き誇るお寺ですが、冬にもお花が咲き誇っています。
冬枯れの時期に、きれいなお花が鉢の中に浮かべられているのを見ると、心が洗われるようです。
美しいお花を見せて頂いた、お寺の方々に感謝です。
追記
4月の上旬ですが、お寺の境内には紅葉です。春と秋をいっぺんに堪能しました。