定年後の生活ブログ

定年後に行政書士となり、四国のことを発信しています

今治市の大西藤山歴史資料館と波方歴史民俗資料館

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はじめに

今治市には古墳時代初期に造られた前方後円墳を紹介した「大西藤山歴史資料館」と近現代の民俗資料を保存・展示している「波方歴史民俗資料館」があります。

展示内容の時代は離れていますが、今治市の文化財を大切に保存しようとする姿勢を窺うことのできる施設でした。

大西藤山歴史資料館

今治市の西側の瀬戸内海を一望できる丘陵(高さ80m)に、全長55mもある巨大な前方後円墳があります。

妙見山古墳(みょうけんざんこふん)といって弥生時代から古墳時代に移り代わる時代、古墳が作り始められた時期に築かれたものです。

大西藤山歴史資料館は、妙見山古墳からの出土品を展示している資料館です。

妙見山古墳は、古墳の出現期に築かれた歴史上学術上重要なものということで、愛媛県では初めて国の史跡として指定されています。

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資料館の展示

竪穴式石室

古墳は権力者の埋葬施設、お墓なので死体を丁寧に安置する部屋をつくります。

妙見山古墳は竪穴式石室といって、地面に穴を掘って、人が安置できる長方形の部屋を石を積み上げて整えたものです。

埋葬した後は、大きな石をかぶせて蓋をし、土を盛ります。

館内には、前方後円墳の前方部に一つ(長さ3,8m)、後円部に一つ(長さ6,7m)、併せて2つの竪穴式石室が復元されていました。

長さが倍も違っているのはなぜなのでしょうか。親子?夫婦? 残念ながら分かりません。

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副葬品

武器の鉄剣、工具として鉄の斧・ヤリガンナ、銅鏡といった副葬品がありました。

木を加工する工具が副葬されているのは、鉄製の工具がとても貴重なものだったからでしょう。

一つの銅鏡が盗まれている痕跡があったようです。

竪穴式石室の上には、大きな石を重ねて蓋をしているのに盗掘した人がいたということですね。

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蓋をしていた大石

妙見山古墳

資料館から10分ほど上って行くと、古墳の現地へ行くことができます。

綺麗に整備されており、予約しておくと埋葬施設を見学できます。

古墳は山を削って作られていますが、一部は土を盛って形作られています。

石を並べている所もあります。

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古墳の上に立つと素晴らしい眺めを堪能することができます。

古墳の麓は広々とした公園になっていて、子どもたちの歓声が聞こえてきました。

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古墳の上から飲食用の土器が出土しているので、お祀りをしたり、皆が集まって一杯やっていたようです。

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波方歴史民俗資料館

今治市波方町にある波方公園には体育館・ブドウ城・野球場・テニスコートなどがあり、多くの人々がスポーツを楽しむことができます。

その波方公園内に1983(昭和58)年に完成した、茅葺きの古民家と白壁の蔵からなる資料館があります。

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江戸時代に建築された茅葺き屋根の古民家には、火鉢や着物などの生活用品が展示されていて、昔の生活の様子を窺うことができます。

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隣にある2階建ての蔵には、波方町内の遺跡から出土した品や明治時代から生活の中で使用されていた民俗資料などが展示されています。

田舎で生活していた私のような年配の方には、懐かしい品々ばかりです。

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おわりに

どちらの資料館も公園の一角に設置されています。

市民のスポーツや憩いの場にあるので、気軽に訪れて地域の歴史を感じることができます。

歴史的な文化財を大切にし、広く市民に公開しながら後世に伝えるという、今治市の姿勢を感じることができました。