はじめに
愛媛県西条市にある石鎚神社は、石鎚山を御神体として祀っている神社で、山麓の本社(口之宮)、山腹にある成就社(中宮)と土小屋遙拝殿、山頂の頂上社の4つの社の総称です。
山腹にある成就社について、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
祭神は石鎚毘古命(いしづちひこのみこと)で、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)・伊邪那美命(いざなみのみこと)の第2番目の御子だそうです。
由緒正しい諸願成就の神様として篤く人々に信仰されています。
境内
朱の大鳥居
国道11号線から、石鎚神社方面の南に角を曲がると、すぐに大きな朱色の鳥居が参拝者を迎えてくれます。
神門
りっぱな神門では、大天狗(左)と小天狗(右)が神社を守護しています。
神門からの参道
文学の森
境内を進んで行くと、静寂な雰囲気の神域に入っていきます。
元の禊(みそぎ)場と神変大菩薩(役行者)石像
祖霊社への階段
石鎚山登山を思わせるような、かなり急な階段です。
祖霊殿
石鎚山開山の祖である役行者をはじめとして、関係する物故者の神霊を祭神としています。
石鎚山遥拝殿
祖霊殿の隣には、石鎚山の頂上に奥之宮頂上社として建立されていた石殿です。
御神水
祖霊殿の奥に湧き出しています。自由に利用できるとありました。
本殿
祖霊殿を抜けて、少し階段を上がった所に本殿があります。石鎚毘古命(いしづちひこのみこと)が祀られています。
本殿からの西条市街
縁起
石鎚山は古くから霊山として名高い山でした。
7世紀末に役小角(神変大菩薩)によって開山され、その後、寂仙法師が篤く信仰したと伝えられています。
空海もこの地で修行しており、以来、石鈇山蔵王権現と称されて神仏習合・修験の道場として繁栄しました。
また、朝廷・武家の崇敬も極めて篤く、桓武天皇の勅願によって建立された常住社(現在の成就社)には、歴代天皇が納めた仏像や経巻が伝わっているそうです。
16世紀末、伊予の領主となった福島正則が常住社に参籠したり修築を行ったりしています。
江戸時代にも西条藩及び徳川家によって厚く庇護されました。
明治になって神仏分離により石鉄神社と改称しましたが、1902年(明治35年)社名を石鎚神社に変更しました。
おわりに
歴史を感じることのできる清浄な神域の石鎚山を御神体とする社です。
ここから頂上社まで行くのは大変なことですが、実際に登ってみれば石鎚山の神を本当に感得できるのかもしれません。
それほどまでに険しい荒行となる、まさに修験道の聖地だと思いました。