やなせたかしさんの育った高知の町は、御免(ごめん)という名前です。
お互いに「ごめんなさい」という言葉が素直に出てくれば、この世の争いごとは、どんなにか少なくなることでしょう。
はじめに
やなせたかしさんは東京都北区生まれですが、父が亡くなったために現在の南国市御免町で開業医をしていた伯父(父の兄)に引き取られて育てられています。
後免野田組合小学校(南国市立後免野田小学校)に通っていますので、やなせさんはこの御免町で子供の頃を過ごしていました。
やなせたかし・ごめん駅前公園
やなせたかしさんが少年時代から18歳までを過ごした、伯父さんの柳瀬医院跡地が子供たちのための記念公園になっています。
広々とした敷地には芝生が敷き詰められ、子どもたちが転んでもけがをしないようにとの思いやりを感じます。
奥の方にはアンパンマンやカレーパンマンといったキャラクターと一緒に座れる石のベンチがしつらえてありました。
「やなせたかしロード」
市街地活性化のため後免町商店街に、地元住民とやなせたかしさんの協力で「やなせたかしロード~少年の心になれる道~」が出来ました。
やなせさんによるイラストの地域マップ看板がありました。見ていて、ほのぼのとした温かい気持ちにさせてくれるイラストでした。
商店街の通りには、アンパンマン、ジャムおじさん、メロンパンナちゃん、カレーパンマン、しょくぱんまん、ばいきんまん、ドキンちゃんの7体の石像が設置されています。
どれも可愛くて存在感は抜群なのですが、商店街はシャッターを下ろしているお店が多く、地方の商店街の厳しい現状を見る思いでした。
中村時計博物館
後免町商店街の一角に中村時計博物館があります。
老舗の中村時計店の二階にある国内でも珍しい3000点もの古時計を展示している私設ミュージアムです。
柱時計・掛け時計・置時計・腕時計・懐中時計とあらゆる時計が展示されていました。まず、その時計の数に圧倒されましたが、収集された時計店ご主人の時計愛がそこかしこから伝わってきました。
やなせたかしさんもここを訪れたようです。
船がどんなに揺れても常に水平を保つようになっている航海時計です。第2次世界大戦の頃のロシアのもののようです。
ゼンマイ式タイムレコーダー
アメリカ製の置時計
19世紀のセス・トーマスという会社のアンティークな時計です。
おわりに
やなせたかしさんが少年期に過ごした後免町は、田舎の小さな町で商店街のシャッターも多くが降ろされたままではありましたが、どこか懐かしく思い出されるような風情を感じさせてくれる趣のある街でした。
老舗の中村時計店も、やなせさんは、おそらく子供の頃から知っていたのではないでしょうか。
商店街の風景は、やなせさんにとっても大切な思い出の場所だったと思います。
アンパンマンミュージアム
高知県香美市香北町にアンパンマンミュージアムがあります。詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
やなせたかし「詩とメルヘン絵本館」
アンパンマンミュージアムのすぐ隣に「詩とメルヘン絵本館」があります。詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓