はじめに
剣山観光登山リフトの上り駅「見ノ越駅」の近くには、劔神社があります。
劔神社から1時間以上、上って行くと大劔神社があります。
かつてリフトが無かった時代には、劔神社の登山口から徒歩で大劔神社に上っていました。
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標高1,810mの大劔神社(おおつるぎじんじゃ)
リフトを降りて20~30分歩いたところに大劔神社があります。
細い山道の途中にある、古色蒼然とした木の鳥居が参拝者を迎えてくれます。
劔神社の本社が大劔神社で、巨大な岩である御塔石(おとうせき)が御神体となっています。
神社表の柱には「天地一切の悪縁を絶ち、現生最高の良縁を結ぶ」と書かれており、大きなご利益を得ることができそうです。
標高1,420mの劔神社(つるぎじんじゃ)
登山口
劔神社の社殿脇には、大劔神社を経由して山頂に至る登り口があります。
縁起
いつ創立したかは不詳ですが、祖谷山(いややま)開拓の際に大山祗命(おおやまつみのみこと)を祀ったとされています。
源氏との戦に敗れた平家一門が安徳天皇を奉じて祖谷の地に逃れてきた時に、平家再興の祈願をしたといわれています。
大劔権現と称されていたが、明治になって劔神社と称しました。
「天涯の花」モニュメント
宮尾登美子さんによる、剣山の山中にある神社を舞台にした小説「天涯の花」のモニュメントが設置されていました。
「さわやかな月光の花は凛として気高い」
詳説「天涯の花」は剣山の美しい自然を織り込みながら、神社の養女となった少女の成長を描いた物語です。
20年ほど前にNHKでテレビドラマ化され、また、松たか子さんが座長として舞台で公演もされました。
円福寺
劔神社の隣にあるお寺です。
お寺ですが鳥居をくぐったところが境内になります。
江戸時代に修験道が栄えたことから不動堂が建立されています。
御本尊は剱山大権現、倶利伽羅不動明王ということのようです。
おわりに
大劔神社をはじめとした劔神社・円福寺といった霊場は、険しい山中にあります。
今でこそ自動車で行くことができますが、道も整備されていない時代に剣山山頂付近まで来ることは、まさに命がけの修行だったことでしょう。
高地にある立派な霊場を見るにつけても、いつの時代も人々の剣山への深い信仰は変わることはないと思いました。
追記:剣山を目指して、国道438号線を上って行く途中にあった滝です。美しい滝の姿に見とれてしまいました。