「花めぐり」の写真を追加しました。
はじめに
香川県善通寺市にある、甲山寺(こうやまじ)は空海生誕の地といわれています。
87mの小高い甲山(かぶとやま)の麓に位置し、幼い頃の空海もこの山で遊んでいたのかもしれません。
74番札所で、次は空海誕生の地となる75番札所の善通寺となります。
「花めぐり」の花手水
古来より四国霊場の71番から77番までの札所7ヶ寺を1日で巡礼する『七ヶ所まいり』という参拝方法があります。
善通寺で生まれた空海ゆかりの地を巡礼した事が始まりだといわれており、江戸時代の案内記などでも勧められているそうです。
コロナの影響を受けているこの頃、7カ寺は参拝者の癒しになればということから「花ごよみ」と称して、手水舎をお花で飾るイベントを行っています。
花手水について詳しくは、こちらをご覧ください。↓↓↓
甲山寺の花手水
手水舎に不定期ですが、花手水として、お花が飾られていました。
毎回、いろんなお花で飾られて、違った雰囲気です。
2021(令和3)年、正月の花手水
2021(令和3)年、春4月の花手水
4月の初めにも手水舎がお花で飾られました。陽気の良い時期の花手水もすてきです。
2021(令和3)年、春5月の花手水
ゴールデンウィークの花手水です。
2021(令和3)年、年末の花手水
2022(令和4)年、春4月の花手水
令和5年、正月の作品
令和5年、春4月の作品
令和5年、秋11月の作品
お釈迦様への甘茶掛け
2022(令和4)年4月初旬、お釈迦様に甘茶を掛けてお参りできました。
お釈迦さまも、きれいなお花で彩られています。
黒板アート
甲山寺のある善通寺市は、黒板アートの街として、あちこちに作品が展示されています。
駐車場の一角に「両界ねこ曼荼羅図」と題した作品がありました。
個性豊かな猫仏が描かれています。
善通寺市の黒板アートについて、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
ウサギ寺
甲山寺はウサギ寺ともいわれています。
本尊である薬師如来さまの脇侍の月光菩薩が左手に持っている月の中に、ウサギが描かれていることにちなんでいます。
手水舎の親子ウサギ
手水舎の横にある親子ウサギを優しくなでると、「運気上昇」「病気平癒」「商売繁盛」「心願成就」「子宝安産」など、様々なご利益があります。
親子ウサギが、お花で綺麗に飾られていました。
中門のウサギ飾り
中門のウサギの飾り瓦は、江戸時代末期からあるそうです。
ウサギのお守りやおみくじもつくられています。
境内
境内案内図
山門
2008(平成20)年に建立されました。駐車場広場に面しています。
本堂
本尊の薬師如来さまを祀っています。
大師堂
多聞天堂
中には毘沙門天さまが祀られています。
淡島大明神
婦人病、安産、針供養などあらゆる女性の悩みにご利益のある女性のための神様です。
子安地蔵
お守りとしてお地蔵さまの前掛けを持ち帰り、子どもを授かれば新しい前掛けを奉納します。
縁起
どこかの老翁によるお告げがあり、空海が幼い時に遊んでいたとされるこの地にお寺を建立することになりました。
老翁は、この地の岩窟にいた毘沙門天が化身していたに違いないとして、この岩窟に毘沙門天を祀りました。
空海は嵯峨天皇のよって満濃池の修築を命じられます。
空海が薬師如来を彫って祈願すると、数万の人々が集まり、満濃池の築造が完成しました。
朝廷は、その功に対して2万銭を空海に与え、空海はこれをもって堂を建立し、薬師如来を本尊として開創したといわれています。
寺の裏山が毘沙門天の甲冑の形に似ていることから甲山寺と名付けられました。
天正年間の兵火によって荒廃しましたが、江戸時代中期には再建されたようです。
願掛け不動尊(左)と親子地蔵尊(右)
おわりに
ウサギにゆかりのあるお寺として、あちこちでウサギを見かけました。
かわいいウサギがさらに引き立つように、ウサギだけでなくお寺もお花で飾られています。
お正月の水が凍っているような厳寒の日ではありましたが、きれいなお花とかわいいウサギを見ることができて、心がなごむ一時を過ごすことができました。
春4月の初めに、花手水をしていることを知り再訪しました。
寒さの中の花手水も良かったのですが、桜の花が咲いている春も、花の色が心持ち濃いようですてきでした。
5月のゴールデンウィークの時と、年末にも飾られていました。
一年を通して、折々に、このような花手水が見られると、心が洗われるような気になります。
これもお大師様のお導きによるものと思いました。
花手水のウサギさん
かわいいウサギさんが、お花の中にちょこんと置かれていました。
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