12月も中旬となり、お正月に向けて、しめ縄づくりの準備を始める時期になりました。
年に一度のことなので、どうやって作っていたかを思い出す、この頃です。
父に教わった「しめ縄づくり」
亡き父に教わったしめ縄を、毎年、手作りして飾っています。
製作した写真を載せていますが、どうも不格好で、そこは手作りの味があるということでご容赦ください。
作り方は、例年同じなので下記の記事を読んでいただければ幸いです。
姉がつくった干し柿、植えてある橙、栽培した稲の藁と自前で調達していますが、残念ながらウラジロは買っています。
いつか、ウラジロも山で調達できるといいなと思っています。
玄関にしめ縄を飾ると、無事に正月を迎えることができたと思えます。
しめ縄
しめ縄づくり
亡き父は正月前になると、手作りでしめ縄を作るのを恒例としていました。
農業をしていたこともあり、伝統的に自分の家で作っていたのを受け継いでいたのだと思います。
父がまだ元気だったころに、一度だけですが一緒にしめ縄を作りました。
今思うと、父は手際よく上手に作っていたものです。
材料のワラは、ブドウ畑に敷くために、稲刈りをした際に確保して保管していました。
ワラがたくさんあるので、お正月に向けて、昔のことを思い出しながら作っています。
作り方
①ワラの準備
稲刈りをしてから、ずいぶん時間が経過しているので、ワラがすっかり乾燥してしまっています。
水をかけて湿らせてから、木の棒で叩いて柔らかくしておきます。
②茎だけにする
ワラの芯は葉っぱが巻き付いているので、一本一本の葉っぱを丁寧に取り除きます。そして茎だけにします。
両手の指で輪っかを作るぐらいの量が必要になるので、かなり時間がかかる作業です。
③芯を作る
しめ縄を太くするために、ワラの中に入れる芯を作っておきます。
一つのしめ縄に3つ必要になります。
④細い縄を作る
ワラを縛るための縄を作っておきます。
長いものと短いものが必要ですが、どうやって作ればよいのか忘れてしまい苦労しました。
父のように上手には作れません。
⑤本体のしめ縄づくり
親指と人差し指で輪っかを作ったぐらいの量が、太い一本の縄になるようにします。
3本分の量のワラをまとめて、元から10数cmぐらいの所を細い縄できつく縛ります。
ワラを3等分して、中ほどに芯を入れ、それぞれの先の部分で軽く結びます。
ワラの元を足で押さえて、一本ねじっていきます。
ねじった縄を押さえておき、3本ともねじっておきます。
ねじった2本の縄を合わせてねじります。
2本の縄を合わせたものは、細い縄で縛っておきます。
3本のねじった縄を合わせて、細い縄できつく縛ると出来上がりです。
飛び出ているワラはハサミで切って、きれいに整形します。
吊るすために、細い縄を両端に結び付けておきます。
⑤飾りを付ける
太い縄の間を少し開けて、20本ほどのワラを突き刺して、ワラのたれを作ります。
突き刺したら10本ずつに分けてまとめ、上側は切ってしまいます。
橙(だいだい)とウラジロ、干し柿をひもでむすび、しめ縄に括り付けて出来上がりです。
しめ飾り完成
どんど焼き
お正月も一段落して松の内も明けると、しめ縄を外し、1月15日に田んぼで焼きました。
通常は神社に持っていってお焚き上げということのようですが、我が家は、昔から亡き父が田んぼで焼いていました。
子供のころは、父が焼いているのを一緒に眺めていたものです。
今と違って、お墓とか家の玄関や神棚・納屋などにたくさんのしめ縄が飾ってあったように思います。
姉と一緒に、亡父や子供のころのお正月のことを思い出しながら、今年1年の平穏無事を祈願し、焼き上げます。
おわりに
自分の家で調達できるもので、ほぼ制作することができます。
ワラは今年の稲刈りの時のものです。
橙は、家に植えてあるので何個かもいできました。
干し柿は毎年、姉がつくって冷凍保存しています。
ウラジロは山に取りに行ったこともありますが、残念ながら見つけることができず、買ってきました。
父が作っていたしめ縄には及びませんが、思い出しながらそれなりのものを完成させることができています。
お正月が終われば、玄関に飾っていたしめ縄も、どんど焼きで炊き上げます。
毎年、こうして次のお正月も同じようにできることを願っています。