はじめに
高松市庵治町は瀬戸内海に面した庵治半島に位置します。
映画「世界の中心で、愛をさけぶ」は、半島の西側にある港を中心にして2004(平成16)年に撮影が行なわれたようです。
それ以来、庵治町は「純愛の聖地」と呼ばれるようになりました。
ロケがあった高松市庵治町はこの映画をきっかけに、純愛の聖地としての施設を整備し、広報に勤めてきました。
今でも若者をはじめとして、たくさんの人々が映画のゆかりの地を訪問しています。
高松市庵治町の看板
庵治・観光交流館
雨宮写真館
ロケで使われたセットの「雨宮写真館」が復元されています。
「雨宮写真館」の中はカフェ「寫眞館の珈琲」になっていて、映画に思いをはせながらコーヒータイムを過ごすことができます。
モーニングセットやランチも頂けます。
2階にもイス・テーブルが備えられていて、ゆっくりとおしゃべりを楽しむことのできる、くつろげる空間になっています。
おぐら餡が一杯のトーストに、クリームたっぷりのコーヒーゼリーが付いたモーニングセットをいただきました。
もとは農協の米蔵であった展示棟も併設されています。
吹き抜けの天井に、太くて頑丈な漆黒の梁と柱の日本情緒あふれる建物です。
訪れた時には、写真愛好家による写真展が開かれていました。
多くの男女が純愛の聖地・庵治を訪れることから、「むすび地蔵」さまをお祀りすることになりました。
カフェで販売している「小指の短冊」の裏に願いごとを書いて、地蔵さまに「赤い糸」で結び付けられるようになっています。
カフェには「恋みくじ」(1回100円)もあり、恋の運勢を占うことも出来ます。
展示棟の軒先にくじを結び付けるところがあって、恋の錠前もたくさん掛けられていました。
こけしのような、かわいい合格地蔵さまです。
四国は四県(しけん=試験)の国で、学問や知恵をあらわす最北端の地ということのようです。
試験に合格するようにという験担ぎから合格地蔵さまが置かれたようです。
王の下沖防波堤
恋人が夕日を浴びながら語り合う、印象に残るシーンが撮影された場所です。
西向きで屋島湾をはさんで向こう側に屋島が見えます。
皇子神社
鳥居をくぐって急な階段を上った境内には、映画に登場したブランコがあります。
ここは庵治港が一望できる絶景スポットです。
周辺の金網には、恋愛成就を願った南京錠がたくさん掛けられていました。
振り返ると皇子神社の本殿です。神様も、急に恋愛の聖地になったことに驚いているのではないでしょうか。
専修院・あじみなと番所
映画のクランクインの場所であり、葬儀のシーンが撮影された場所です。元々は船番所であったということです。
おわりに
映画のロケ地巡りでしたが、庵治の歴史や街並みを知ることができました。
庵治には穏やかな瀬戸内に面した風光明媚な景色が随所にあります。
そのような庵治を舞台に、恋人たちの物語が紡がれている映画が製作されました。
今でもその映画を誇りにして、大切にしている、地元の人たちのやさしさを感じることが出来ました。