道の駅「ながお」
道の駅「ながお」は、87番札所長尾寺から88番札所大窪寺へ向かう途中にあります。
長尾寺から大窪寺までは15kmほどの行程があるので、歩いているお遍路さんにとっては途中で長旅の疲れを癒す場となっています。
最後の札所で結願所の大窪寺となっているお遍路さんにとっては、あと一息という場所です。
これまでの88カ所を巡る旅の感慨に浸りながら休憩できるのではないでしょうか。
物産館
館内にはゆっくりとくつろげる「休憩コーナー」、道路交通・周辺観光・気象・災害等の情報を知ることができる「情報コーナー」、特産品等の「展示販売コーナー」があります。
屋外は地元の野菜を販売する「青空市場」となっています。
「へんろ資料館」(前山地区活性化センター)
道の駅「ながお」の向かい側には「へんろ資料館」があります。
この資料館には、四国八十八ヶ所のへんろ文化を伝える「へんろ資料展示室」、おへんろさんたちの情報交換や地域住民との交流の場になっている「交流サロン」があります。
へんろ資料展示室
交流サロン内にある「へんろ資料展示室」には、四国八十八ヶ所巡礼の歴史を感じさせる貴重な資料が展示されています。
江戸時代に使われていた納札や納経帳、伝説のお遍路さん「中務茂兵衛(なかつかさもへい)」に関する展示物など、四国遍路の歴史や知識を学ぶことができる資料がありました。
空海が修行をした青龍寺(中国西安市)の模型
「四国八十八ヶ所遍路大使」
「四国八十八ヶ所遍路大使」とは、八十八ヶ所すべての霊場を歩き、結願した人が多くの人にその体験を広める大使に任命される制度です。
「NPO法人遍路とおもてなしのネットワーク」の取り組みで、交流サロンで歩き遍路の結願者であることを自己申告すると授与されます。
これまで「遍路大使任命書」をもらった人は、2004年~2019年にかけて39,646人(うち外国人2,120人)いたようです。
2021年7月~2022年6月の遍路大使任命書の授与者は1,106名でした。
コロナの影響で一時中止していたようですが、もらっておくと歩き遍路の記念になるのではないでしょうか。
他にも自転車遍路で結願した人には「自転車遍路大使任命書」が授与されます。
授与された人は2014年~2019年にかけて631人、2021年7月~2022年6月にかけて106名いました。
おわりに
お遍路さんたちに対する、地元の人たちの暖かいまなざしやおもてなしの心を感じることができる場所です。
四国八十八ヶ所巡りの世界遺産登録に向けてさまざまな活動が行われていますが、地域の人々の応援があってこそのものだと思いました。