はじめに
田舎の農家はどこの家でも、自分で食べる野菜を栽培しています。ちょっとした自給自足です。
姉も趣味で様々な野菜を季節ごとに栽培して楽しんでいます。
家の庭ではなく田んぼの一角で自家消費のための野菜を作っているので、規模の大きな家庭菜園というところでしょうか。
専門にその野菜を栽培している訳ではないので、見よう見まねで作っています。
出荷するわけではないので、どれも姿かたちは気にすることなく、試行錯誤しながら栽培していると、それなりに出来上がります。
自分のところでは食べきれない程出来るので、あちこちとお裾分けをしたり保存食にしたりしているようです。
今回は大玉の美味しいトマトにチャレンジしていました。
自家栽培でおいしいトマト
姉にはいろいろな趣味がありますが、野菜作りもその一つです。春になりトマトの作付けをしていました。
「4月下旬にトマトの苗を買ってきました。大きいトマトは雨除けが肝心。雨が当たるとせっかく大きくなっていても、割れたり枯れたりしてうまく収穫できません。
トマト作りは、ミニトマトより収穫が難しく、去年まで買って食べるのが主流でした。
しかし、今年こそは熟れたてのおいしいトマトが食べたいと思い、ブドウの棚の利用を考えました。ブドウ線の上にわんこを取り付け、その上にビニールを張って雨がかからないように工夫しました。
植える前には苗ポットを水に浸し、十分湿らせてから植えました。保湿のためわらもかけ、苗が虫に食べられないように農薬のオルトランもまきました。
春先は大風が吹くことが多く、上のビニールが揺れて大丈夫かなと心配していたところ、やはりトマトの苗が1本折れていました。
いろいろなハプニングがあるものです。どうか大きくなってね。」
トマトの成長
トマトを植えてから1か月半がたちました。梅雨時の雨で、成長が一段と早くなっているように思います。花がたくさん咲き、実も下から次々とできています。株は1メートル50センチメートルに成長し、順調に育っていたと思っていたのですが…
トマトの危機=3つの被害
尻ぐされ病
数日前まで青かったトマトが1個だけ赤く熟れていました。今年の初物だと喜んで収穫しました。
ところが裏返すと、お尻が黒くなっているではありませんか。せっかくここまで大きくなっているのにどうしたのでしょう。
調べると、尻腐れ病でした。カルシュウムが欠乏すると黒くなるそうです。
土壌の酸性化や乾燥が続く場合、そして肥料の与えすぎのよる窒素過多によって肥料バランスがくずれる場合にも、発生しやすいそうです。
どちらの理由も当てはまるように思いました。
残りのトマトも1個尻腐れ病がありました。これ以上被害が広がると困るので、トマト尻腐れ予防の農薬を散布しました。
花が咲いてから果実がピンポン玉位になるまでに散布しないといけないそうです。
ダニの被害
葉の色がおかしい。ダニでもついているのだろうか?トマトの葉は、光合成や栄養を送るために大切なのに枯れてしまっては成長に影響します。
本を見て調べたら「トマトサビダニ」でした。
吸汁により、葉がさびて変色して反り返り、果実では表面に細かい亀裂が入るそうです。早速、薬剤の散布をしました。
風による倒壊
夜に大風が吹いた日がありました。次の日見てみるとトマトが添え木ごと倒れていました。添え木を起こして杭を打ち、補強しました。
何とか美味しいトマトを
日々見守って育てないと、おいしいトマトは食べられません。肥料や水の管理も大切です。
何か子育てに似ていますね。手間暇かけて愛情をもって、美味しくなれ、美味しくなれと声を掛けながら育てています。