はじめに
小豆島では400年前から醤油が製造されていたといわれています。もともと製塩業が盛んで、塩を原料とした醤油づくりが江戸時代後期に盛んとなったようです。
瀬戸内海における海上交通の要所であった小豆島は、醤油の原料の大豆や小麦を手に入れやすく、大消費地の大阪へも出荷しやすかったこと、気候が醤油造りに適していたことなどの様々な要因が醤油業の発展を促したと考えられています。
明治時代には400軒もの醤油蔵があったそうですが、現在は22軒ほどの醤油蔵で伝統的な醤油づくりが行われています。
マルキン醤油記念館
1987(昭和62)年に丸金醤油の創業80周年を記念して、「マルキン醤油記念館」として開館されました。
国内最大規模の合掌造りの建物で、1996(平成8)に国の登録有形文化財に指定されています。
記念館では、昔の道具やパネルを使って醤油造りの歴史や製造方法が分かりやすく紹介されています。
エントランス
入口を入ってすぐ右手には巨大な金庫があります。こんな大きな金庫を使っていたということは、相当、裕福だったのでしょうね。
展示室には、マルキン醤油の歴史や古文書コーナーがあり、醤油製造過程のパネル紹介もあります。
大桶のトンネル(おおこがのトンネル)
かつて、醤油造りに使われていた大きな桶(「大桶(おおこが)」というそうです)をくり抜いたトンネルをくぐり抜けると、昔、醤油造りのために使われていたさまざまな道具類が展示されています。
展示室
古くから実際に使われていた貴重な道具が、たくさん保存展示されています。
麹室(こうじむろ)
醤油造りの中で最も大事な工程の麹作りをする部屋が麹室です。
麹菌を順調に育てるには難しい技術が必要とされていますが「むしろ」を使って麹を作る小豆島独自の技術が使われているそうです。
撮影スポット
来館者の記念になる撮影スポットも用意されていました。
おわりに
小豆島の特産品である醤油の歴史を伝える貴重な記念館です。
記念館に隣接した「物産館」には、ここでしか食べられない限定の「しょうゆソフトクリーム」や、限定醤油、小豆島の特産品が取り揃えられています。
天然醸造蔵の木桶で仕込んだ「生しょうゆ」を使ったオリジナルの「しょうゆソフトクリーム」を頂きましたが、ほんのり醤油の味がする絶品でした。
追記:マルキン凧
レトロな感じの凧が飾ってありました。