はじめに
岬の分教場から700mほど行ったところに、「二十四の瞳」映画村があります。
瀬戸内海と湾に挟まれた海岸沿いの約1万㎡の広大な敷地に、大正・昭和初期の村の様子が再現されました。
「二十四の瞳」像『せんせあそぼ』
映画の舞台
壺井栄の小説『二十四の瞳』は、1954(昭和29)年と1987(昭和62)年に映画化されています。
小説の舞台は「瀬戸内海べりの一寒村」とされており、具体的な地名は出てきませんが、原作者壺井栄(つぼいさかえ)の故郷が香川県小豆島であることから、物語の舞台は「小豆島」とされたようです。
映画でも物語の舞台が小豆島と設定され、ロケが行われました。
小豆島で上映されたときの巨大ポスター
「二十四の瞳」映画村
映画村は1987(昭和62)年に公開された、田中裕子主演による映画「二十四の瞳」のロケセットを活用してつくられました。
撮影で使用された「岬の分教場」、大正から昭和初期の民家、男先生の家、漁師の家、茶屋、土産物屋など14棟もの建物が公開されています。
映画村の入り口
案内板
たくさんの建物があり、どこから見て行けばよいのか迷ってしまいます。
岬の分教場(苗羽小学校田浦分校)
明治時代に建てられた岬の分教場をロケセットとして建築したものです。
田浦分校とそっくりです。
映画村の700m手前にある「岬の分教場」について、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
ギャラリー松竹座映画館
昭和30年代の映画全盛期の雰囲気を再現した映画館です。
タイル張りの館内では、昔のままに再現された切符売り場がお客様を迎えてくれます。
1954(昭和29)年に制作された、木下惠介監督・高峰秀子さん主演の『二十四の瞳』が常時、上映されています。
坪井栄文学館
「二十四の瞳」原作者である壺井栄を顕彰して設立された資料館です。
キネマの庵
1950年代の邦画をテーマとした「キネマの庵」には、東宝・東映・松竹・日活・大映のブースがあり、古き良き邦画が紹介されています。
懐かしい昭和の時代に想いを馳せてしまうレトロな品々が展示されており、日本映画の黄金期である1950年代を、映像や写真で振り返るギャラリーです。
キネマの庵の壁画アート「恋のダンスパーティ」
2013年に瀬戸芸で活躍した岡村美紀さんが、ドイツで見てきたダンスパーティを模写したものです。
映画のワンシーンのように写真を撮ることができます。
瀬戸芸「漁師の夢」
2022年瀬戸芸参加の作品展示場「漁師の家」です。
漁師は、実は魚のコレクターというストーリーで、いろいろな種類の魚の絵や魚拓などが壁面に配置されています。
作品のいくつかを消しゴムで消し、消しゴムのかすで造形された女神が、ケースの中に配置されています。
海洋堂
フィギュア業界最大手の海洋堂ギャラリーです。
映画・アニメ・ヒーロー・動物・アート・文化など幅広い作品が展示や販売されています。
海洋堂について詳しくは、こちらをご覧ください。↓↓↓
おわりに
昭和生まれには懐かしいあれこれを見ることができますが、若い人たちにとっては新鮮な場所ではないでしょうか。
世代を問わずに、昭和の雰囲気を感じさせてくれるところでした。
映画村に入ってすぐの広場
追記:瀬戸芸「愛のボラード」
2022年の瀬戸芸参加作品として映画村の駐車場には、巨大なボラード(船を繋留するために岸壁にある柱)が設置されています。
どんな大きなものでもつなぎとめられそうな力強い造形物でした。