はじめに
四国の右下にある徳島県海陽町と高知県東洋町を結ぶ海岸線に、世界初の未来の乗り物が走っています。
線路と道路の両方を走ることができる乗り物、DMV「Dual Mode Vehicle(デュアル モード ビークル)」です。
DMVの運行が開始されることによって、観光資源との連携による地域の活性化や住民の方々の利便性向上、そして災害発生時には機動力の確保ができます。
人口が減少し過疎化が進んでいる中にあって、地域の人々から大きな期待が寄せられているDMVです。
DMVとは
線路と道路の両方を走ることができる乗り物としてJR北海道が開発し、実用化したのは阿佐海岸鉄道です。
2021(令和3)年に営業運行が開始されました。
マイクロバスをベースに改造されおり、道路走行モードと鉄道走行モードに切り替わります。
道路走行モードでは鉄車輪を引き上げて、ゴムタイヤで走ります。
鉄道走行モードでは前輪を浮かして後ろのタイヤを駆動輪として走ります。
走行モードの切り替えは、阿波海南駅と甲浦駅の道路と線路を繋ぐ「モードインターチェンジ」にて行われます。
路線図
未来への波乗り号
阿波海南駅でのモードチェンジ
阿波海南駅と甲浦駅の間を、鉄道モードで走行します。
阿波海南駅では、走行モードの切り替えがあります。
車体の下から鉄の車輪が下ろされて、線路に入っていく様子を目の前で見ることができました。
わずか15秒の出来事で、アッという間に走り去っていきました。
乗車待機中ののDMV(バスモード)
線路へ移動
鉄道モードに変更中
バスのボンネットから鉄輪が降りてきました。
出発
バスモードから鉄道モードに切り替わって、出発しました。
車両内部
前方視界
運転席
客席
軽快に走行しますが、ちょっと揺れが大きく感じました。
座席は18席ですが、最大で21名の乗車が可能ということです。
甲浦駅でのモードチェンジ
鉄路の最終は甲浦駅で、高架になっています。
ここで走行モードが切り替わって、バスモードになります。
海の駅「東陽町」
DMVに乗って、海の駅「東陽町」に着きました。
隣は遠浅の美しい砂浜が広がっています。
おわりに
世界初の営業運転をしているDMVに乗ることができました。
素人考えでは、もっと早くに線路と道路を走ることができる乗り物が実用化されていてもいいのではないかと思ってしまいます。
難しい問題があるのかもしれませんが、いろんな地域で運用されれば、田舎の交通問題解決に役立つのではないでしょうか。
阿佐海岸維新号