はじめに
ポカリスウェットで有名な大塚グループが運営している、陶板複製画を中心とした美術館です。
西洋の古代から現代までの絵画作品を一堂に会して見ることができます。
あれもこれもどこかで見たことがあると思いながら、観賞することができました。
美術館は、大鳴門橋を目の前に見渡せる千鳥ヶ浜海岸の隣にあり、小高い山の中に建造されています。
近くの海岸からの眺めが素晴らしく、大鳴門橋を一望することができました。
大塚グループの中心である大塚製薬の創業の地が徳島県の鳴門です。
大塚製薬創立75周年記念事業として、1998(平成10)年、鳴門の地に「大塚国際美術館」が設立されています。
陶板複製画とは
陶板複製画というのは、陶器の大きな板に原画をそのままの大きさや色合いで複製したものです。
陶器なので、何年たっても劣化することがなく、2000年たっても色あせないとされています。
大塚国際美術館では、陶板の手法によって1000点余りの世界の名画が寸分たがわず複製され、展示されています。
入口
美術館を建設するにあたっては、瀬戸内海国立公園の中ということでいろいろな制約があったらしく、山中の地下にあります。
入口から長いエスカレーターで上に上がると、地下3Fになります。
地下3F→地下2F→地下1F→1F→2Fと順に見学していきます。
地下3F(テーマは古代・中世)
ローマ教皇がいるバチカン宮殿にあるシスティーナ礼拝堂を再現しています。
王将戦
2010(平成22)年1月、第59期王将戦第1局がここで開催されました。
対局者は羽生善治王将vs久保利明棋王で、この時は久保棋王が勝利しています。
イッソスの戦い
マケドニアのアレクサンダー大王がダレイオス3世の率いるアケメネス朝ペルシャを打ち破った戦いの場面です。
広い館内の床にも、古代のモザイク画がありました。
地下2F(テーマはルネサンス・バロック)
「モナ・リザ」
有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」です。
40年前にパリのルーブル美術館で実物を見ましたが、絵の前は黒山の人だかりでした。
レンブラントの作品
ヴィーナスの誕生
地下1F(近代中心)
ムンクの「叫び」
通路にもたくさんの名画
ナポレオン1世の戴冠式
1F(現代作品とテーマ展示)
ピカソの「ゲルニカ」
庭と別館
1Fの外には庭園が広がり、別館が見えます。
ゴーギャン
2F(現代作品とテーマ展示)
ピカソの作品群
モディリアーニ
おわりに
ここで観賞した絵画については、将来、何かの機会をとらえて本物を見ていただけると幸いですと、大塚国際美術館の設立趣旨にはあります。
陶板による名画ではありますが、西洋名画の歴史の流れを学ぶには、うってつけの展示だと思います。
私は40年前の学生時代にヨーロッパ旅行をしました。そのときに訪れた美術館で出会った作品を、再びこのような形で見ていると、当時を思い出がよみがえってきて感慨深いものがあります。
将来、本物を知るきっかけになったり、かつて見た絵や思い出を振り返るといった楽しみ方もあります。
ここにある作品群を見るだけでも素敵な時間を過ごすことができました。
オシャレな撮影スポットもありました。