はじめに
東かがわ市白鳥町にある白鳥神社(しろとりじんじゃ)は、日本武尊伝説に由来する白鳥信仰の神社が日本全国に100社ほどある中の一つです。
自称ですが「日本一低い山」も神社の裏にあります。歴史も見どころもある白鳥神社に参ってきました。
境内
鶴御門
1664(寛文4)年、初代高松藩主松平頼重の寄進によって建てられた門が現存しており、東かがわ市の指定文化財になっています。
阿吽の鶴
鶴御門にいる阿吽の鶴が境内を守っています。
願い事風鈴
鶴御門の前には、さまざまな願い事を書いた短冊付き風鈴が約100個飾り付けられています。
透き通った清らかな響きの鈴の音には災いを祓う力があるとされており、加えて参拝者に涼しい気持ちになってもらいたいとの思いから飾り付けを企画したそうです。
吹き抜ける風を受けて、優しく美しい音色を奏でていました。
拝殿
屋根が豪快に反り返っていて豪壮な造りです。
拝殿前の青銅製水瓶
ここにも鶴があしらわれています。
御厩
木像のわらじを履いている神馬が奉納されている厩(うまや)です。
入り口にはわらじがたくさんぶら下げられていて、自分の体をわらじでなでると病気が治るという御利益があるということのようです。
樹齢800年のクスノキ
屋根葺き替え改修工事
平成25年に屋根の葺き替え改修工事が行われています。 千木・鰹木など改修前に使用されていたものが保存されていました。
松原
境内の裏地は広大な白鳥松原といわれています。
縁起
祭神は日本武尊(ヤマトタケルノミコト) 両道入姫命(フタジイリヒメノミコト) 橘姫命(タチバナヒメノミコト)です。
伝説によると、伊勢の国で病気のため亡くなった日本武尊(やまとたけるのみこと)の霊が白鳥となって西方に飛び去って舞い降りた地に白鳥神社は建立されました。
源義経は、平家との屋島の戦いに臨み、この地に立ち寄って必勝を祈願したといわれています。
初代高松藩主の松平頼重(よりしげ)が神領を寄進し、おおいに規模が拡大されました。ちなみに頼重は水戸黄門こと、徳川光圀の実兄です。
日本一低い山「御山」
境内裏手の美しい松林の中に、標高3,6mの自称「日本一低い山」である「御山」があります。
日本一低い山と認められるために、国土地理院発行2万5千分の1の地形図に掲載されることを目標として活動しているそうです。
案内石碑の隣には、松原清掃用の熊手が置いてありました。
山として盛り上がっているようでもなく、標柱があるだけの不思議な山でした。
おわりに
本殿をはじめとして立派なお社があり、長い歴史を感じることのできる神社でした。
参拝者の祈願のために様々な思いやりのある工夫を凝らしており、人々の篤い信仰に応えています。日本一低い山を通して、地元と一緒になって活動している様子を知ることができました。
地域の中で大切にされ、守り継がれている神社でした。