はじめに
松山市の郊外ですが深山幽谷といえるような雰囲気のお寺でした。
一の門から本堂まで500mぐらいはあるでしょうか、坂道を歩いて上ると息が上がります。
最後の階段を上ったところに本堂がありました。
本堂は国宝に指定されていて、愛媛県に2つある国宝建造物の一つです。
素晴らしい本堂のある札所です。
境内
一の門
車で一の門から入っていけます。駐車場はまだまだ先です。
二の門(二王門)
重要文化財の二王門の隣を抜けて、上がった所に駐車場があります。


《本坊のある場所》
一畑薬師堂
駐車場のある所から上って行くところに、一畑薬師さまが祀られています。
目にご利益のある仏様です。
ここから300mほど歩いて行かなければなりません。
正岡子規の句碑
「菎蒻につゝじの名あれ太山寺」
《参道を上り切った所》
芭蕉の句碑
1743年、芭蕉50回忌に建てられました。
県下最古の柳壟(やなぎづか)で、松尾芭蕉「八九間空へ雨ふる柳かな」とあります。
石仏群
大日如来石像や水子地藏、修行大師像などを多くの石仏があります。
《本堂のある場所》
参道を上りきって右手の階段を上がりきった所に本堂があります。
三の門(四天王門)


本堂
国宝の本堂は1305年に伊予国守護河野氏によって建てられました。
全国屈指の規模を誇っている密教寺院の本堂です。
和様・大仏様・禅宗様が融合しており、1956(昭和1)年に指定されています。
本堂内部
何本もの太い柱で支えられています。
鐘楼
1655年に再建された、歴史のある鐘楼です。
梵鐘には1383年の銘が入っています。
聖徳太子堂
聖徳太子が伊予に来られて太山寺と縁を結んだといわれています。
《階段の上にある大師堂》
大師堂
長者堂
大師堂の隣に、「一夜建立の御堂」伝説の真野長者が祀られています。
縁起
創建については、次のような「一夜建立の御堂」伝説が残されています。
『6世紀末、豊後の真野長者が難波に向かっていたところ、松山沖で遭難しました。観音さまに祈ると光がさして舟は無事に陸に着きました。光の差したところには十一面観音像があったので、この地に一夜にしてお堂を建立して祀りました。』
8世紀初めに聖武天皇の勅願で行基が十一面観音像を安置し、孝謙天皇が現在の地に伽藍を整えたとされています。
9世紀前半に弘法大師が訪れ、法相宗から真言宗に改宗されました。
おわりに
何百年もの間、山中で守り伝えられた貴重な国宝を見ることができました。
古い歴史のあるお寺なだけに、ゆかりのある事蹟も多くあって、それらを大切にしていると感じました。
さまざまな俳人の句碑も見られ、さすがに松山は俳句のメッカであると思いました。