はじめに
小豆島の南東にある田浦半島の先端に映画「二十四の瞳」のロケ地となった岬の分教場があります。
穏やかな湾を見ながら道を進んでいくと、小さな漁村に学校がありました。
岬の分教場
小説「二十四の瞳」の舞台となったのは、小豆島にある田浦分校(岬の分教場)だといわれています。
1902(明治35)年、田浦尋常小学校として木造平屋建ての校舎が建築され、2つの教室と教員住宅がありました。
1910(明治43)年からは苗羽小学校田浦分校となりましたが、1971(昭和46)年に廃校になってしまいました。
小説の舞台は「瀬戸内海べりの一寒村」とされており、具体的な地名は出てきませんが、原作者壺井栄の故郷が香川県小豆島であることから、物語の舞台は「小豆島」とされたようです。
「二十四の瞳」の舞台となって田浦分校が映画のロケに使用されたことから有名になり、多くの人が訪れるようになりました。
分教場の入り口
運動場と校舎
校舎
廊下
教室
二十四の瞳とは
「二十四の瞳」は、1952年(昭和27年)に小豆島出身の壺井栄(つぼいさかえ)が発表した小説です。
瀬戸内にある海辺の一寒村を舞台に、女学校を出たばかりの女性教師と、小学校に入学した12人の生徒とのふれあいを中心にして、太平洋戦争に突き進む日本の状況に翻弄された先生と子どもたちの苦難や悲劇を描いた作品です。
1954(昭和29)年に映画化されたのをはじめとして、テレビでも放映されています。
映画のシーン
教室の後ろには、昔の映画のシーンがたくさん展示されていました。
おわりに
岬の分教場の建物は、かつて私が50年前に通っていた小学校を思い出ださせてくれるものでした。
今は鉄筋コンクリートの頑丈な建物ですが、分教場と同じ木造で平屋の年季が入った建物です。確か、給食をつくっていた部屋もありました。
教室は床が木で、板と板の間に隙間があって、そこに消しゴムのカスを落として遊んでいました。
小学校時代のことを懐かしく思い出しながら、感慨深い一時を過ごすことができました。