はじめに
香川大学には博物館があり無料で地域に開放しています。
企画展が定期的に開催されていて、毎回、興味深いテーマの展示が行われます。
今回、日本で最初の女性博士である保井コノさんの企画展があったので見に行ってみました。
香川大学博物館とは
香川大学博物館は四国初の大学博物館として2008(平成20)年に開館しています。
博物館では大学で収集保管された標本・資料を保管展示するとともに、大学での教育・研究の成果を生かした研修や交流を行っています。
特に地域との連携を重視している地域密着型の博物館です。
企画展を自然系・人文系と毎年2回、開催しており、特別展も行われます。
公開講座、講演会、セミナー、トークイベントといった関連行事も開催されてきました。
博物館の入り口
牛の骨格標本
展示室内は写真撮影禁止なので、展示室前にあった牛の骨格標本をアップしました。
日本初の女性博士:保井コノ
香川大学博物館で「「保井コノ~讃岐が生んだ日本初の女性博士~」と題した第26回企画展がありました。
期間は2023(令和5)年7月21日(金)~11月18日(土)です。
保井コノは、1880(明治13)年に、現在の香川県東かがわ市三本松で生まれました。
香川大学教育学部の前身である香川県立尋常師範学校で学び、卒業後は現在のお茶の水女子大学である女子高等師範学校に進学しています。
やがてアメリカに留学。
石炭を研究して「日本産石炭の植物学的研究」としてまとめ、1927(昭和2)年に東京帝国大学理学部に学位請求しました。
これが認められて日本の女性博士第一号となっています。
戦前は東京女子高等師範学校教授、戦後はお茶の水女子大学教授として、後身の指導に当たり、1971(昭和46)年に東京の自宅で逝去されました。
享年91歳。
おわりに
日本初の女性博士が香川県の出身であったことを初めて知りました。
かつての女性を取り巻く環境においては、保井コノさんが並大抵ではない苦労を味わったことは想像に難くないのではないでしょうか。
そうした状況の中でも、ひたむきに研究を積み重ねられ女性研究者の先駆けとしての成果を勝ち取ったことは素晴らしいことだと思いました。
追記:愛媛大学ミュージアム
四国には、愛媛大学にも一般に開放しているアカデミックなミュージアムがあります。
詳しくは、こちらをご覧ください。↓↓↓