はじめに
高知県立坂本龍馬記念館は、高知の観光名所である桂浜から少し上った浦戸山(標高59m)の山頂にあります。
かつて、この場所には長曾我部元親が居城としたことのある浦戸城がありました。
江戸時代、土佐に入国した山内一豊も一時、居城としましたが、高知城を築城したために廃城となっています。
現在は、幕末の志士としてその名を全国に知られている坂本龍馬の記念館があり、ここからの太平洋の眺めは素晴らしいものがあります。
本館屋上からの眺望
記念館の概要
記念館は新館と本館があり、渡り廊下でつながっています。入口のある新館から参観していきます。
新館
2018(平成30)年に開館した新館の入口から入っていきます。
新館の常設展示室では、坂本龍馬の手紙や関連する資料が展示されており、龍馬の生きた時代や事績について学ぶことができます。
常設展示室
坂本龍馬(左)と盟友の中岡慎太郎(左)
新政府綱領八策
1867(慶応3)年、坂本龍馬は新政府の進むべき道を示した政治綱領を残しています。
海援隊の旗
坂本龍馬が中心となって結成した組織「海援隊」の旗です。「二曳(にびき)」と呼ばれていました。
お龍さんと月琴
妻であったお龍(おりょう)さんは、中国伝来の楽器である月琴を習っていたようです。
龍馬も彼女のつま弾く月琴の音色を楽しんでいたのでしょうか。
ジョン万次郎展示室
ジョン万次郎こと中浜万次郎は、1827年に高知県土佐清水市で生まれました。14歳の時に漁に出て、嵐のために漂流してしまいます。アメリカの捕鯨船に助けられた後に、アメリカで学校に通い、英語や数学、航海術などを学びました。
漂流してから約10年後に帰国し、英語を話すことができたジョン万次郎は、通訳や教育などで活躍しました。
彼の生まれた土佐清水市に、ジョン万次郎資料館があるので、ぜひ行ってみたいと思っています。
本館
太平洋に突き出るようなユニークな本館は、1991(平成3)年に開館しています。
海洋堂が制作した龍馬のフィギュア
近江屋
龍馬が暗殺された近江屋の部屋が再現されています。
明治維新ごろの様子
漫画の盛んな高知を表すかのように、漫画で明治維新のころの様子が描かれていました。
龍馬等身大の写真スポット
おわりに
かつてお城があったところに、幕末の偉人として名を馳せている坂本龍馬の記念館があることを、天国にいる龍馬が知ったらどうでしょう。
世界に目を向けていた龍馬なので、苦笑いでもしているのでしょうか。
しかし、郷土思いの龍馬さんでもあったようなので、故郷のために一肌脱いでいることに満足しているかとも思ったりしました。
追記:くじら日時計
太平洋に向かって作られた日時計の愛称が「くじら日時計」です。
高知南ロータリークラブ30周年記念事業として、1991(平成3)年に建立されました。