はじめに
徳島市中心部より9kmほど離れている海沿いにある徳島空港に行ってきましたが、コロナの影響か閑散とした感じでした。
海軍航空隊以来の歴史がありますが、こぢんまりとコンパクトな印象の飛行場です。
飛行場の隣には広々とした月見ヶ浜海浜公園があり、子ども連れの家族が遊ぶには絶好の場所です。
徳島阿波おどり空港
1922年、日本最初の定期航空路が開設されたのが徳島です。かつては、大阪堺市から小松島市まで、後には吉野川水面まで水上機を使って運航されていました。
現在の空港の前身は海軍航空隊の飛行場で、終戦によって連合国軍が接収し、のちに海上自衛隊の飛行場として使用されるようになります。
1962(昭和37)年より民間航空でも使用されるようになりました。
阿波踊りでお出迎えのクリスマスバージョン
空港内ロビー
お土産物売り場
神風特別攻撃隊白菊隊
海軍の主に航空機の訓練を任務としていた徳島海軍航空隊の基地でしたが、昭和20年5月には高知海軍航空隊との連合隊として神風特別攻撃隊白菊隊が編成されています。
白菊は偵察員養成の訓練機で、速度が遅い機体にも拘らず沖縄に出撃して多くの若者が戦死しました。
悲しい歴史があったことを忘れてはならないと思います。
ちなみに「水戸黄門」の徳川光圀役であった俳優の西村晃と裏千家15代家元の千玄室は、徳島白菊隊の特攻隊員だったそうです。
月見ヶ丘海浜公園
徳島空港の隣に月見ヶ浜海浜公園があります。この公園は、月をモチーフにした月にちなむ名前の施設がいっぱいあります。
「月見ヶ丘」の由来
「月見ヶ丘」は承久の乱によって土佐国へ、のちに阿波国へ配流された土御門上皇が詠んだ歌に由来しています。
海原や月さしのぼる末晴れて まちかくなりぬ紀路の遠山
公園の全景
「立待月」スポット
「立待月(たちまちずき)」は陰暦17日目の月で、夕方ごろ今か今かと経ちながら待っているうちに出てくる月だそうです。
立待月を体験できるベンチが設置されていました。
広大な敷地は、ビジターセンターをはじめとして、いくつかのエリアに分けられており、遊具で遊んだり、コテージに宿泊したり、バーベキューを楽しんだりすることができます。
子ども広場
離岸堤
景観や環境に配慮し、北海道日高産のかんらん岩が使用されているそうです。白くてきれいな岩が並んでいる波打ち際を散歩することもできます。
おわりに
空港のある松茂町は、吉野川の中州の河口に平安時代より人が暮らしており、江戸時代になって本格的に干拓されて新田開発が進みました。
吉野川河口を干拓してできた町の空港や公園は広々としていて、遠く淡路島を望むことができるほどです。
空港はコロナの影響があるのか閑散としていましたが、公園は子どもたちの歓声があふれ、キャンプを楽しんでいる若者たちも多くて、とても賑やかでした。
徳島ラーメン
徳島といえば、やっぱりお約束の徳島ラーメンなので、空港内でいただきました。