はじめに
芸予諸島の中ほどに位置する大三島には、源義経や源頼朝が奉納した国宝の鎧がある大山神祇神社があります。
しまなみ海道を通るのなら、ぜひとも訪れてみたい場所です。
大山神祇神社とは
およそ2600年前、神武天皇が南九州地方より奈良地方へ御東征したとき、大山積神の子孫である小千命(おちのみこと)がさきがけとして瀬戸内海に進出し、大三島を神地と定めたことに始まるといわれています。
全国にある三島神社や大山祇神社の総本社であり、山・海・戦いの神として尊崇を集めてきました。
大山祇神社は古来日本総鎮守として尊称されており、御祭神は大山積神となっています。
境内
鳥居をくぐり境内へ
総門
御神木
本殿正面にそびえる御神木は「小千命(おちのみこと)御手植の楠」といわれており、樹齢は2600年だそうです。
神門
神木の向こうの階段を上がると神門です。
拝殿
神門をくぐると拝殿が見えます。
宝篋印塔(ほうきょういんとう)
拝殿にお参りしてから宝物館に向かう途中に、一遍上人ゆかりの宝篋印塔があります。
一遍上人は松山市にある宝厳寺に生まれました。
三島水軍河野通信の孫に当たります。
伊予国にゆかりのある人物です。
1318年、時宗の開祖である一遍上人が大三島に来島したことを記念して、建てられたといわれています。
一遍上人が生まれた宝厳寺について、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
大山祇神社の宝物館
神社にある宝物館には紫陽殿・国宝館・海事博物館の3館あります。
入り口
紫陽殿と国宝館
建物は別々ですが渡り廊下でつながっています。
唐代初期の銅鏡1点、鎧4点、太刀3点の計8点もの国宝をはじめとして、他にも多数の重要文化財が保存展示されています。
特に甲冑の保存は全国一で、平安中期、鎌倉期~戦国時代まで各時代を代表する名品が展示されています。
紫陽殿
国宝館
海事博物館
昭和天皇が海洋生物調査のためにご使用されていた「葉山丸」を中心に、瀬戸内海の動植物や鉱石等を保存展示しています。
おわりに
風光明媚な瀬戸内海の島にある、古代から信仰されてきた歴史ある神社へ行くことができました。
はるか2000年以上も昔からこの場に存在している御神木のクスノキを眺めていると、何千年にもわたる瀬戸内海と人の関係を、とても神秘的なものとして感じられました。