はじめに
香川県の西部にある地蔵寺は、特に有名なわけでもなく、昔から地元の人々の暮らしと共に歴史を積み重ねている、里山の麓に人知れずひっそりと佇んでいるお寺です。
このお寺で大切に育てられている大賀ハスが、6月下旬ごろから美しい花の見ごろとなってきました。
大賀ハス
山門を入って右側の境内に、大賀蓮の花が咲いていました。
植物学者の大賀一郎氏が戦後、千葉県の縄文時代の遺跡から発掘されたハスの種を復活させたので、この名がついています。
濃いめのピンク色で鮮やかな色をしているハスの花は、闇の水子への供養であるといわれているものです。
大賀ハスは、高知県の定福寺でも栽培されていたのを見ましたが、訪れた時には花の昨シーズンではありませんでした。
今回、訪問した地蔵寺で綺麗なハスの花を楽しむことができました。
高知県の定福寺について、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
境内
山門
本堂
「嫁楽観音」といわれている准胝観世音菩薩(じゅんていかんぜおんぼさつ)を本尊としています。
身代わりお不動さん
困った時や危ない時に身代わりとなってくれます。
ボケよけ地蔵さん
お地蔵さんの頭と自分の頭を交互にさすって祈願します。
洗い観音さん
体の悪いところ痛いところを洗って祈願します。
縁起
行基が開創したといわれ、地蔵菩薩と准胝観世音菩薩(じゅんていかんぜおんぼさつ)を本尊としています。
本尊である准胝観音を信仰すれば、寝たきりにならず、家族に下の世話をかけることもなく、ポックリ死ねるということで、俗に「嫁楽観音」とも呼ばれています。
また弘法大師の安楽往生の秘法を伝え、日本3大ポックリ寺の一つといわれています。
京都法金剛院(崇徳天皇、後白河天皇の母である待賢門院によって12世紀中ごろ、再興された寺)が支配した勝間荘の管理を行っていました。
明治維新に、当寺に冷泉小学校がおかれたことから、学校教育発祥の寺とされています。
讃岐観音霊場の第23番札所となっています。
讃岐観音霊場というのは、470年ほど前に観音三十三霊場が開創され、巡拝も盛んでしたが、明治となって廃仏棄釈などで廃れてしまいました。
しかし昭和52年に弘法大師御生誕の地に復興したものです。
おわりに
この世のものとは思えないほどの美しいハスの花を見ていると、やがてやって来る自らの死を思ってしまいます。
父が認知症であり、その現実を見てきたことで、出来ればピンピンコロリを願ってしまいます。本尊の「嫁楽観音」さまにもしっかりとお願いしてきました。
父の認知症について、詳しくはこちらをご覧ください。↓↓↓
追記
地蔵寺のある高瀬町の隣町、三野町で田んぼ一枚を、まるまるハス畑にしていました。西方浄土のお花畑も、こんな感じでしょうか。